保育園【解説】保育士試験の合格率・難易度と合格へ向けた勉強法

【解説】保育士試験の合格率・難易度と合格へ向けた勉強法

小さい頃から夢だった保育士の資格を取るため、日夜勉強に励んでいる人は多いでしょう。

資格取得には、保育士試験を受ける必要があります。その難易度や試験内容、勉強法についても紹介します。保育士試験合格のためのコツをチェックしてみましょう。

保育士試験の難易度はどのくらい?

保育士試験の難易度はどのくらい?

まずは保育士試験の難易度について改めて考えてみます。難易度や科目によって、また個々によって適した勉強の仕方は異なります。

保育士試験とは

まずは基本的な保育士試験の概要から確認しましょう。保育士資格を取得するためには、指定保育士養成施設を卒業し、保育士資格を取得する方法が最も一般的です。指定保育士養成施設とは、大学や専門学校の保育科などを指します。

この場合は保育士試験を受ける必要がありません。

保育士試験を受ける必要があるのは、独学で勉強を行う場合です。

保育士試験は国が定めた国家資格で、厚生労働省の管轄です。厚労省が定めた指定機関で試験が行われます。

受験資格について、以下のいずれかの条件を満たせば受験することができます。

  • 大学または短期大学、専門学校の卒業者と卒業見込みの人
  • 平成3年3月31日以前に高等学校を卒業している人
  • 平成3年4月1日~平成8年3月31日以前に保育科高等学校を卒業している人

ここで注意したいのは、最終学歴が受験資格を満たしていない場合でも受験できるケースがあるという点です。例えば、中学または高校卒業後、認可を受けた児童福祉施設で一定以上の勤務経験がある人などは、保育士試験を受験できる場合があります。

しかし、受験資格に必要な勤務経験は最終学歴によって異なるので、保育士試験を担当する全国保育士養成協議会の受験資格を確認してみましょう。

保育士試験は年に2回、前期(4月)と後期(10月)に受験のチャンスがあります。受験料は1万2,950円で、そのうち1万2,700円が手数料、250円が申請手続きのための郵送料です。(平成30年度時点)

保育士試験は科目数が多いですが、初年度で全科目について合格できなくても、合格した科目はその後3年間・2回を上限として受験が免除されるので、長期的に考えて受験する人もいます。

合格率から見る保育士試験の難易度

では、保育士試験の難易度はどのくらいなのか、気になる方も多いでしょう。厚生労働省のデータをもとに具体的な難易度について見ていきます。

保育士試験受験者数・合格率

こちらは、平成21年~平成30年までの保育士試験受験者数・合格率のグラフです。

年度によって差はありますが、合格率はおおよそ2割程度であるということが分かります。中には一発で合格する人もいますが、保育士試験の合格率は低く、難易度が高いと言えます。

保育士資格を取得するには筆記と実技両方に合格する必要がありますが、それぞれの合格率を見ると難易度が高い原因は筆記試験にあることが分かります。

筆記・実技の合格率
平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年
筆記 14.6% 12.9% 16.2% 21.0% 19.3% 21.3% 25.2%
実技 81.8% 84.8% 84.7% 86.1% 89.3% 88.7% 89.1%

参考:保育士試験の概要 - 厚労省

筆記試験の難易度が高い理由として、9科目それぞれについて6割以上の点数を取らなければならないことが挙げられます。さらに、筆記試験の出題範囲が広く関連科目も多いことから、なかなか全体を網羅した勉強が難しいようです。

幼稚園教諭の資格を持っていれば、実技試験と一部筆記試験の免除申請が行えます。

また、幼稚園教諭としての勤務経験が3年かつ4320時間以上あれば、特例制度により指定保育士養成施設において最大8単位修得することで試験の全科目を免除することができます。

幼稚園教諭と保育士両方の資格を取得すると認定こども園で保育教諭として働くことが可能です。

【関連記事】増加する保育教諭の需要!特例制度や仕事内容を徹底解説

保育士試験の内容

保育士の試験内容は、主に筆記試験と実技試験に分けられます。それぞれの試験内容について詳しく見ていきましょう。

筆記試験

筆記試験はマークシート方式で行われ、保育の意義や保育内容・方法についての理解を問う問題が出題されます。その内容は、保育士の役割や責務、地域の子育て支援や保育に関する相談支援など、多岐にわたります。

受験科目は下記の9科目を2日間で実施されます。科目ごとの試験時間は60分、全160問が出題されます。それぞれの出題数も併せてチェックしておきましょう。

※「児童家庭福祉」は令和2年から「子ども家庭福祉」に変更となります。

保育原理:20問

教育原理:10問

社会的養護:10問

児童家庭福祉(子ども家庭福祉):20問

社会福祉:20問

保育の心理学:20問

子どもの保健:20問

子どもの食と栄養:20問

保育実習理論:20問

実技試験

実技試験は、上記の筆記試験に合格した人が受験できます。保育実習に必要な実技について、以下の3科目のうち2科目を選択します。

  • 音楽に関する技術:ピアノ・ギター・アコーディオンのいずれかを用いた弾き歌い
  • 造形に関する技術:保育の一場面を絵画で表現する
  • 言語に関する技術:指定された課題から1つを選択し、「3分間のお話」を行う

それぞれの配点は50点で、2科目合わせて100点満点で採点されます。合格ラインは60点以上です。

実技試験は筆記試験後の受験になりますが、今のうちにどの科目を受験するか考え、それぞれについての対策が必要です。

特にピアノを弾けない人は、必然的に造形表現と言語表現を選ぶことが多いでしょう。しかし問題は上手さではなく、いかに練習と対策を重ね、子どもが楽しめるような表現をするかということです。

過去の試験問題に目を通しておき、一度チャレンジしてみましょう。

実技試験で問われる内容は、どれも保育園の現場では実践するものばかりです。今のうちに苦手を克服しておくことが望ましいでしょう。

地域限定保育士試験とは

平成27年より一部自治体で「地域限定保育士制度」が実施されています。

「地域限定保育士試験」は受験資格、問題内容ともに通常の「保育士試験」と同じですので、試験難易度も変わりません。

地域によっては実技講習を受けることで実技試験が免除されるところもあるため、実技に不安がある方にはおすすめです。

「地域限定保育士試験」の筆記で合格した科目は以降の「保育士試験」でも免除が可能です。

最終的に合格した試験が「保育士試験」であれば全国で、「地域限定保育士試験」であれば受験した地域のみで働ける保育士資格が取得できます。

ただし、地域限定保育士合格から4年目以降は全国でも働けるようになるため、基本的には通常の保育士資格と同等と考えて良いでしょう。

地域限定保育士制度を実施している自治体は少なく、実施されるかどうかはその年によって異なるため、詳細についてはお住いの地域にお問い合わせください。

保育士試験に合格するには

保育士試験に合格するには

保育士試験に合格するためには、どのような選択肢があるのでしょうか。学習の進め方やそれぞれの特徴についてご紹介します。

独学

仕事をしながら保育士資格の取得を目指す人に多いのは、独学で勉強するという方法です。

独学で勉強する場合は、全科目に対応したテキストや参考書を利用して学習します。

ある程度学習が進んだら、問題集や過去問を利用して実際の問題に慣れていきましょう。全国保育士養成協議会のホームページには保育士試験の過去問が掲載されているので、こちらをチェックしてみることをおすすめします。

独学で学習するメリットは、自分のペースに合わせて進められるという点です。

もし今回の試験で合格できなくても、合格した科目は次の受験時に免除となるので、長期的に時間をかけて取り組む人が多い傾向があります。

合格に必要な勉強時間は人によって異なり、毎日コツコツ勉強して2~3ヵ月で合格したという方もいれば、1年以上かかる方もいます。

焦らず着実な計画を立てた上で、受験に向けて勉強を進めてみてはいかがでしょうか。

通信教育・資格講座を利用する

独学では続かないという人には、通信教育や資格講座を利用する方法もあります。

保育士試験対策のための専用テキストで学ぶだけでなく、講師からのフィードバックをもらえるなど、手厚いサポートを受けながら学習を進めることができます。

個人の進め方にもよりますが、学習期間は1年程度。通信講座なら時間と場所を選ばず学習を進めることができ、講師ともやりとりできるので、モチベーションを保ちながら勉強できるというメリットがあります。

講師と直接会って勉強したいという方には通学講座がオススメです。通学講座なら筆記はもちろん、実技試験対策のカリキュラムも整っているため、効率的に資格取得を目指すことができます。

なにより、同じ講座に通う保育士を志している仲間と一緒に勉強できるのは心強いのではないでしょうか。

さまざまなニーズに合わせたコースが開講されているため、費用と相談しながらコースを選ぶことができるのも魅力のひとつです。

【関連記事】保育士資格は通信教育で取得できる!独学とどっちがおすすめ?

自治体による保育士資格取得支援制度

講座を利用した資格取得を考えているけど、費用面で不安がある…という方は、お住いの地域の支援制度を調べてみましょう。

保育士試験合格後、保育士として勤務することが内定した人に対し、受験に要した学習費用の一部を補助する「資格取得支援制度」を実施している自治体もあります。

参考:保育士確保プラン(保育士試験による資格取得支援事業) - 厚労省

補助対象費用は講座の受講費用や購入したテキスト費用などの1/2(上限150,000円)。

ただし、同種の補助金を利用している場合は併用できないため注意してください。

また、補助対象が「保育士として勤務が決定したもの」「保育士として継続して1年間したもの」など自治体によって内容が異なる場合もあるため、詳細は各自治体のサイトをご確認ください。

保育士資格取得のため、自分のペースに合わせた学習環境を見つける

保育士資格取得のため、自分のペースに合わせた学習環境を見つける

知識が全くない状態から独学で資格を取るのは難しく、スケジュール・モチベーション管理がしっかりできる方でないと厳しいかもしれません。もちろん独学だけで合格できる方もいますが、多くの人は途中で挫折していまいます。

費用を抑えるためとはいえ合格できなければ意味がないので、独学に不安がある方は講座を利用した方が良いでしょう。

コツコツ勉強するのは得意だから独学でチャレンジする、多少費用が掛かっても合格率を上げるために講座を受講するなど、自分のライフスタイルに合わせた学習環境を見つけることが受験勉強を効率よく進める重要なコツです。

また、資格を取得して終わりではなく、その先のことをイメージして勉強を進めると、モチベーションを保ちつつ意欲的に進められるでしょう。保育士資格を取りその後の人生に活かせるよう、無理なく学習を進めてくださいね。

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2019年5月15日
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