働き方保育士の処遇改善に関する基礎知識|制度の内容や受け取れる手当は?

保育士の処遇改善に関する基礎知識|制度の内容や受け取れる手当は?

現在、深刻化の一途をたどっている待機児童問題。その要因のひとつとして、慢性的な保育士不足が挙げられます。

近年では保育士の離職に歯止めをかけ、保育の受け皿拡大を図るため、行政による保育士の処遇改善への取り組みが活発になっています。

では、実際どのように取り組まれているのでしょうか?

保育士の処遇改善に関する基礎知識の他、改善に向けて導入された制度についてなどご紹介します。

ここでは、保育士の処遇改善に関する基礎知識、改善に向けて導入された諸制度の内容と対象者、覚えておきたいポイントなどについてご紹介します。

保育士の処遇の改善とは

保育士の処遇の改善とは

近年、待機児童問題が深刻な社会問題化していることに伴い、平成29年度より内閣府子ども・子育て本部主導による「技能・経験に応じた保育士の処遇改善」への取り組みが始まりました。

待機児童問題が深刻化した要因のひとつに、慢性的な保育士不足が挙げられます。保育士の離職率が高いことは以前から指摘されていましたが、その要因は給与や残業時間などの待遇が業務負担に見合っていないという点が大きく、抜本的な改善が急務となっています。

保育士という職種は他業種に比べて仕事の幅がとても広く、どうしても一人あたりの業務負担が大きくなってしまいます。一方で、役職が付きにくい保育士は全般的に昇給ペースが緩やかであるとされ、経験を重ねても仕事に見合うだけの十分な収入が得られないことが多いのが現状です。

こうした理由から、将来への見通しが立たなくなり、就業から数年で離職する保育士が増加。慢性的な保育士不足が叫ばれているのです。

全国的に深刻視されている待機児童問題解決に向けて保育の受け皿を増やすためには、そもそも保育士の数を増やす必要があります。そこで政府は、保育士の処遇改善を進めることで離職率を下げ、人手不足などの問題を解決することを目指しているのです。

その取り組みとして挙げられるのが、内閣府による「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善」です。

技能・経験に応じた保育士等の処遇改善について

技能・経験に応じた保育士等の処遇改善について

技能・経験に応じた保育士等の処遇改善とは、保育士が長期的なキャリアプランを描きながら働き続けるために、内閣府が打ち立てた制度です。

その名の通り、保育士としての技能と経験によって給料アップ、そして処遇の改善を受けることができます。

「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善」で誕生した役職

この処遇改善により、保育園が副主任保育士、中核リーダー、専門リーダーなどの中堅役職を創設しました。これにより、保育士が役職に就きやすくなり、職責・職務に応じた処遇改善を行うことが可能になったのです。

これに伴い、保育士は各都道府県が実施するキャリアアップ研修を受講できるようになりました。この研修を修了した後は、役職に就くことで基本給のアップ、または各種手当が給料に上乗せされるといった処遇を受けることができます。

「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善」が受けられる対象者とは

処遇改善の対象になるのは、園長・主任保育士を除く施設の保育・教育に従事するすべての職種・職員で、非常勤職員も含まれます。

保育士として重ねた経験の年数によって、与えられる役職と手当の支給額は異なります。ただし対象となる保育士の経験年数は概ねの目安であり、施設の職員構成などに応じて柔軟に対象者を決めることができます。

  • 月額5,000円の加算

    都道府県が実施する研修を受講後、職務分野別リーダー・若手リーダーなどの役職に就くことで、毎月の給与に5,000円が上乗せされます。概ね経験年数約3年以上の保育士を想定しており、施設の職員数の5分の1程度が対象となります。

  • 月額4万円の加算

    各都道府県が実施する研修を受講後、副主任保育士・中核リーダー・専門リーダーなどの役職に就くと、毎月の給与に4万円が上乗せされます。概ね経験年数が約7年以上の保育士を想定しており、施設の職員数の3分の1程度が対象となります。

※処遇改善は基本給または手当により月額で行われます。

【参考】「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善について」(内閣府)

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/law/kodomo3houan/pdf/h290427/about.pdf

保育士の処遇改善について抑えたいポイント

保育士の処遇改善について抑えたいポイント

内閣府が提示した施策は、地域や保育施設の経営事情などによってその内容が異なります。必ずしもすべての保育士の処遇が改善されるとは限らないというのが現状です。

処遇改善は、最終的には保育園ごとの判断で行われます。たとえば、対象者に手当を支給すると職員全体の給料のバランスが崩れる懸念がある場合もあるでしょう。

このようなケースでは、施設におけるキャリアアップの仕組みなどを踏まえた「職員育成・配置計画」に応じて、手当の配分バランスを柔軟に変更することが可能です。

勤務先によっては手当の支給額が規定よりも減額されるかもしれませんし、場合によっては手当が受け取れない可能性もあります。転職を検討している場合は、求人のある保育園が、処遇改善についてどのような運用を図るのかについて、個別に確認しておく必要があります。

また、政府主導で開始された「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善」だけでなく、近年は都道府県などの自治体による独自の取り組みも開始されています。

たとえば東京都の場合、「東京都保育士等キャリアアップ補助金」を出すことで、保育士のキャリアアップに要する費用を補助しています。

こうした取り組みは自治体ごとにさまざまな形で行われているので、お住まいの地域自治体のホームページをチェックしてみると良いでしょう。

【参考】「東京都保育士等キャリアアップ補助金・東京都保育サービス推進事業補助金について」(東京都福祉保健局)

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/smph/kodomo/jigyo/kyaria-hoiku.html

スキル・経験に応じた処遇改善により長期的なキャリア形成も可能に

平成29年度よりスタートした「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善」により、給料の改善や手当の処遇を受けることができるようになりました。

保育士は仕事の領域が広く、業務量も膨大。精神的・肉体的負荷が大きい仕事でありながら処遇が行き届いておらず、低賃金であることは以前から指摘されていました。こうした要因が離職に繋がり、慢性的な保育士不足の要因となっているため、政府も対応を急いでいる状況です。

こうした改善で保育士が長く働くことができれば人員を確保でき、待機児童問題の解決に繋がるとされています。

しかしながらまだまだ保育の受け皿拡大の課題は残っています。保育士がキャリアアップを図りながら長く働ける環境がもっともっと整備されなければなりません。

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2019年4月5日
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